「春大会の論文紹介」 (記録:梶谷 司)
社会基盤計画学研究室所属の大学院生が,第37回土木計画学研究発表会(春大会)で興味をもった論文2本について紹介し,参加者と意見交換を行った.
堤盛人,瀬谷創:地価のヘドニックモデルを用いた便益評価への空間統計モデルの適用可能性
本研究では,社会資本整備の便益評価における地価のヘドニック価格関数の推定に,空間計量経済学・地球統計学の分野の手法を援用することの理論的な問題を検討した上で,実際のデータを用いた実証分析を行った.実証分析として,2005年開通のつくばエキスプレス(TX)の沿線における便益額の試算を行っている.
発表に際し,以下のようなコメント・質疑があった.
・ヘドニック価格関数とはそもそもどういうものか.
・距離ベクトルhに依存する共分散関数C(h)を設定することにより,任意の地点における便益評価が可能になっている.
・TX開通後のデータでモデルの精度の検証を行っていないのか.
上田孝行,越智成基,横松宗太:建設技術進歩に着目した超長期インフラ政策
本研究では,内成的成長理論のマクロ経済動学モデルに建設技術進歩を人的資本形成として,それを用いて超長期時間視野での最適なインフラ政策に分析した.
発表に際し,以下のようなコメントがあった.
・仮定されている条件を読み解くことが重要.
・研究の発展性として,モデルのマイナーチェンジ,仮定されている条件の妥当性評価,参考文献におけるモデルとの比較が考えられる.